離婚するために別居期間は何年必要か?

離婚をしたいのに,相手方が応じてくれない。

このようなご相談をよく受けます。
この場合,相手方である配偶者が浮気や暴力を振るった証拠があれば,問題はないのですが,そのような事実がない,とか,そのような事実を証明する証拠がない,というケースも多くみられます。
このようなケースですと,離婚を求めて裁判をしても,離婚が認められない可能性があります。
法律では,離婚を認めてもらうためには,法律で定められた離婚原因が必要です。
上記のケースですと,「婚姻を継続しがたい重大な事由」が認められれば,離婚が認められることになります。
そして,この「婚姻を継続しがたい重大な事由」の有無は主に別居期間で判断されるといわれています。

そこで,「何年別居すればいいんですか?」という質問を受けることがあります。
今回は,この問題について,東京高等裁判所平成28年5月25日判決(『家庭と法の裁判』2017年4月号90頁)をヒントに,考えていきます。
この判決の事案のポイントは,

ア 浮気や暴力といった離婚原因が認められないこと
イ 別居期間が4年10か月に及んでいたこと
の2点です。

裁判所は,この事案で,離婚を認める判決を出しました。
裁判所が離婚を認めた理由は主に次の通りです。

① 別居期間が4年10か月という長期に及んでいる
② 別居以来,一方配偶者は離婚を求め続けている
③ 他方で,もう一方の配偶者は,婚姻関係の修復に向けた具体的な行動や努力をしていない。また,離婚したくないと言いながら,配偶者に生活費を一切渡していない

裁判所は,この3点を総合的に考えて,夫婦関係が破たんしていて回復の見込みがないことを認め,上記した「婚姻を継続しがたい重大な事由」を認定して,離婚を認める判決を出したのです。
この判決だけを見ると,「なら4年10か月離婚したら離婚が認められるのか」と思うかもしれませんが,問題は,それほど単純ではありません。

上記の通り,裁判所は,①の別居期間の点だけではなく,②③の点も指摘しています。
例えば,②について言うと,離婚請求をした側が,離婚を翻意したことがあったり,③について,離婚したくない側が,生活費をきちんと支払ったり,夫婦関係を修復するために具体的に行動していた事実があれば,今回と同じ別居期間があっても,離婚は認められない,ということになるかもしれないのです。
しかし,②裁判をしてまで離婚を求める人ですから離婚意思が固いのが通常でしょう。また,③一方が離婚意思が固い中で,夫婦関係修復に向けた具体的な行動を起こすことは余り期待できないと思います(そもそも具体的行動が何を指しているのかも不明です)。
以上から,私の個人的な結論を申し上げると,

別居期間が5年程度あれば離婚が認められる可能性が高い

と言えます。
それでも,離婚したくない人は,夫婦関係をやり直したいと頭で考えたり,口に出すだけでなく,具体的に行動して記録を残しておく必要があります。特に,相手方の生活費を払わなければ離婚が認められやすくなるので,離婚をしたくない人は必ず生活費は払うようにしましょう。

以上

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